血糖は、血液中では「血中グルコース濃度(Glu)」として表されます。
血液中での「グルコース濃度」は、腸管からの糖質吸収、肝臓での糖新生(疲労と関係すると思われがちな「乳酸」を肝臓で「糖質」に変換し再利用すること)、抹消組織での糖利用、腎排泄などで代謝されますが、各種のホルモンや自律神経の協調作用などにより通常は一定の濃度に保たれています。
血糖値を病院などの医療機関で検査する際に注意していただきたい点ですが、血糖値は食事の影響を非常に受けるため、検査前日の夕食からできれば10時間以上絶食した状態で検査に臨むことをお勧めいたします。
早朝空腹時血糖値が126㎎/dl以上あるいは、随時血糖(食後などの)で200㎎/dl以上ある場合、糖尿病を疑います。
また、空腹時血糖値や随時血糖値だけでは明確な判断ができない場合は、75gOGTT負荷試験(甘い炭酸系の飲料を飲んで血糖値を検査する)などを行うことにより、糖尿病の補助診断を行います。
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血糖値が高い原因とリスク
血糖値が高くなる理由は、炭水化物であるご飯やパン、うどんなどをたくさん食べてしまうと高くなりやすいです。 他には、甘い食べ物やカロリーの高い食べ物も血糖値が高くなる原因です。 ケーキやお菓子などを食べ ...
LDLコレステロールの正常値
一方、LDLコレステロールと言われる、いわゆる「悪玉コレステロール」ですが、正常値は65~139mg/dlです。閉経した女性の場合は総コレステロール値同様、この数値よりも若干高い出る傾向にあります。
これらの「血糖値」や「LDLコレステロール」の数値が高い場合、「生活習慣病」になるリスクが非常に高くなります。最近では「生活習慣病」という言葉も聞きなれた感がありますが、では、この「生活習慣病」とは実際にどのような状態になってしまうことなのでしょうか?
「生活習慣病」になると「動脈硬化症」と言われる状態になり易くなります。これは、血管の中に「プラーク」と言われる血栓ができ、血液の流れが滞ったり、最悪の場合、血管が完全に詰まってしまい、その先へ血液が流れなくなることにより細胞が壊死(細胞が死んでしまうこと)してしまうのです。
動脈硬化症で起きる病気
この状態が脳で起これば「脳梗塞」、心臓に栄養や酸素を送る冠動脈に起これば「心筋梗塞」と言われる非常に怖い病気になってしまうのです。
現在の日本人の死因の第2位が「心筋梗塞」などの「虚血性心疾患」、そして第4位が「脳梗塞」や「脳出血」を総称した「脳卒中」であり、この二つを併せると、日本人の死因の第1位である癌、いわゆる「悪性新生物」の数をも越えてしまうのです。
また、これら「生活習慣病」は、最近では「動脈硬化症」との関連だけではなく、「認知症」を発症するのにも関連していることが分かってきているのです。
いずれにしても、「血糖値」や「LDLコレステロール」の値を正常に保つことが、いつもまでも健康な生活を送る秘訣となることでしょうか。